2月の公演延期から待つこと３ヶ月半、ようやくこの日を迎えることができました。
3ヶ月半分の想いも加わり、朝から心臓はバクバクして、今にも破裂しそうです。
何を歌ってくださるんだろう どんなお衣装だろう
ロビーでご挨拶を交わす皆様も笑顔・笑顔・笑顔。
でも、人間ドキドキしすぎると寡黙になるんですよね。
開演直前は、周囲の音も聞こえず、自分の心臓の鼓動だけを感じながら、静かに開演の時を待ちます。
やがて客席は暗くなり、田中美里さんのアナウンスで幕が開きました。
聞こえてきた前奏は ラ・ノビア
そして舞台には真っ白なパンツスーツ姿のJunkoさん
花嫁ならぬ、まるで花婿さんのように素敵なお姿。
でも、お歌を聴いていると、不思議なことにパンツスーツが真っ白な花嫁衣装に見えてくるんですよね。
自分の意に沿わない結婚をする花嫁の心情を切々と歌われるJunkoさん。
十字架に口づけして神の許しを願う、なんとも切ない歌詞ですが、花嫁の心情が伝わり、頬を伝っている美しくも哀しい一筋の涙が目に浮かびます。
しっとりとしたお歌の後は、Junkoさんワールドのトーク。
この日の天気予報は雨だったのですが、Junkoさんがテレビに向かって「コラ」っておっしゃったら、ちゃんと晴れたそうです。
（晴れ女のJunkoさんパワーに感謝です）
梅雨時の気圧の変化に敏感な人は、耳を引っ張るといいのでそうですよ。テレビで言っていたそうですが、Junkoさんからの情報なので、お試しください。
Junkoさんは大丈夫だけど、耳を引っ張っていらっしゃるそうです。
バンドの方たちには、お天気によって楽器の状態が違うのかなどを、聞きながら客席を笑いの渦に巻き込んでいかれます。
雨が降ると弦楽器の弦は緩み、管楽器は音がこもり、ピアノは鍵盤が湿気るそうです。
そして、Junkoさんの髪は癖っ毛なので、「雨が降るとクルっとなるの」っておっしゃる仕草がとっても可愛くて、胸がキュンキュンします。
２曲目はアモーレ・ミオ」。
先ほどは、偽りの愛を誓った花嫁の歌。
今度は愛しているのに、今宵を最後に別れを告げる歌。
二人で過ごせる残された時間の愛おしさ、無常にも刻々と過ぎていく時間。
愛すればこそ別れを選ぶ二人。
Junkoさんの声・表情から苦しさや切なさが痛いほど伝わってきます。
まるで自分が歌の主人公であるかのように、涙が溢れて止まりません。
客席からは大きな拍手が鳴り止みませんでした。
そして次に歌われるジュディオングさんのご紹介と、ジュディさんとのトークです。
以前にお二人が共演されたテレビドラマ「女房という他人」の撮影の時の思い出話をしてくださいました。
インドネシアの島に行かれての撮影、美しい海の話、水着での撮影の時の裏話、共演者と一緒にテニスをされたお話など、お二人の絶妙トークに会場は大爆笑です。
Junkoさんが袖に入られたのを見送られたジュディさんが一言、「かっこいいな」と。
みんなの気持ちを代弁してくださった言葉に、会場中は大きな大きな拍手で賛同しました。
ジュディさんは「プレデシィ」と「スターダスト」をお歌いになりました。
実は１３時公演の時に、「スターダスト」の曲の紹介を間違えて、「As Time Goes By」と紹介されたのです。
「違った？ あっ！スターダストだ！」っておっしゃって、「スターダスト」を歌われたのですが、ある意味すごいですよね。
その後は、宝塚の下級生たちが、歌やダンスで舞台を盛り上げていかれました。
その後に渡辺真知子さんが登場。
歌われた曲は「Swing Street」と「かもめが翔んだ日」。
ものすごい迫力でした。会場の空気が動いた感じがしました。
 ただこのまま舞台は終わってしまうのかしら？
まさか最初だけってことはないよね？とちょっぴり不安が心の中をよぎった時に、聞こえてきたのはダイアナの前奏ではありませんか！
しかもしかもですよ！なんと！お衣装は、あのジェミニのお衣装ではないですか！
もう一度このお衣装を着ていらっしゃるのを拝見できるなんて！
心臓はまさに早鐘のように打ち出し、「キャー」って叫びそうでした。
ほんとにカッコいい！カッコ良すぎる！♪Oh stay by me Diana♪
私はダイアナではないけれど、ずっとJunkoさんのお側にいます！いや、いさせて下さい！って気持ちです。
次は悲しき雨音
別れた恋人を想い、雨の中を一人歩く男性の姿が目に浮かびます。
さらにハートブレイクホテル
これも失恋した男性の心情なのですが、先ほどとは全く違うイメージで、こんなカッコいい男性を捨てて出て行った女性は何を考えているんだろうっと思ってしまいます。
次も孤独な男性のロンリーボーイと続き、最後はYou Are My Destinyです。
女性なら誰でも、こんな風に愛されたいって思いますよね。
でも、考えてみれば、Junkoさんはいつもファンのために生き、ファンに情熱の全てを届けて下さっているので、私たちは本当に世界一幸せなファンだと実感します。
ときめきも動悸も涙も止まらない状態でした。そして会場からの拍手も鳴り止みませんでした。
歌い終わった後には、渡辺真知子さんのステージを讃えられ、バンドの方々が素晴らしい演奏をしてくださったことと、バンドの方々も拍手をしてくださっていたことに感謝の気持ちをお伝えになります。
バンドの方々お一人ずつ声をかけていかれるJunkoさん。
ほんとに人間的にも心から尊敬できるJunkoさんですよね。
そして、お話はこのお衣装を着られることになったエピソードを話して下さいました。
プロデューサーから「情熱のルンバの衣装を着て欲しい」とリクエストがあったそうです。Junkoさんとしては、「情熱のルンバって何？」って感じだったのだそうです。
だってあれは「ジェミニ」のお衣装ですもんね。
それにしても、やはりあの「ジェミニ」はファンでなくても、心に残る素晴らしいシーンだったんだなぁって改めて感じました。
そして、あのステージを拝見できた喜びと、もう一度このお衣装を着ていただけた幸せを噛みしめました。
全曲の演奏が終わり、再び舞台に出てこられたジュディさんに「ほんとの歌手の方と、宝塚出身者は違うわ」って、Junkoさんがおっしゃると、ジュディさんはJunkoさんに、「カッコいい」と一言。
その時のジュディさんの目はでしたよね。
それに対して「それだけで売ってるねん」とJunkoさん。
自分は歌手ではなくて、「エンターテイナー」だとおっしゃるJunkoさん。
その言葉に賛同するかのように、会場全体から大きな大きな拍手が鳴り止みませんでした。
ほんとに世界一の素晴らしいエンターテイナーです。
渡辺さんに対しては「かもめ飛ばし過ぎ！マイクいらんのと違う？」とユーモアを交えながら讃えられます。
素敵な時間はあっという間に過ぎて、無情にも幕は降りていきます。
劇場に足を運んでくれた全ての人に、感謝の気持ちを伝えるように、見えなくなる瞬間まで手を振って下さるJunkoさん。
今この時に、この場にいられたことに心からの感謝です。
|
